AC はむぷた日記

機能不全家族サバイバー はむぷたが大人になって思う事

お姫様

お決まりの答え

よく覚えてないのだが、幼稚園の頃の私の夢は「お姫様」だったようだ

それは、本当になりたいと思っていた訳ではなく、もちろんなれると思っていたわけでもなく、いわゆる“定番の答え”

親に聞かれたらそう答える、と言ったテンプレ

当時、花の子ルンルンがやっていた

母に「はむぷたちゃんは、大人になったらルンルンみたいなお姫様になりたいのよね?」とでも言われていたのだろう。

母は自他の境界のない人だったから、容易に想像がつく

ルンルン

確かにお話は好きだった。ルンルンが花に向かって呪文を唱えて変身する様子に毎回ワクワクした。私にとって“花”がものすごくツボだった。そして素敵なお洋服。宝石と同じく、美しいと感じるものだったから。

なので、ルンルンという女の子のビジュアルや設定に憧れたわけではない。“お姫様”願望はなかった。美しい花と素敵なお洋服に憧れた。

余談

ルンルンの長枕は欲しくないのに“嬉しいでしょ”的な圧で与えられた。

けど誕生日プレゼントの変身ブローチはものすごく嬉しかった。

まだ親の起き出していない早朝(土日の父母は8時まで寝ていた。私は6時くらいに1人で起きてゆっくりするのが定番だった)、外に出て玉すだれ(秋に咲く白い花)に向かって呪文を唱えた。

もちろん変身はできなかった。

「やっぱりね」

ものすごくがっかりしたのと、誰も見てなくてよかったという羞恥。そして安堵。だって、本当に変身したらどうやって戻るのか、テレビではやっていなかったもん f^_^;

母はお姫様願望の強い人だった。

常にカーストの上位でありたい、マウントをとっていたい、羨ましがられたい、守られたい、美しいと言われたい、そんな人だった。そして、母にとっての“お姫様”はそんな願望の象徴だった。だが、実際の母は馬鹿にされ見下される側の人だった。だから母は常に妄想の世界にいた。

一年生の正月、父母弟祖父母で車に乗ってた。正月旅行出発中の車内で、祖母(多分)に「はむぷたちゃんは大人になったら何になりたいの?」と聞かれた。テンプレ通りに「お姫様」と答えた

母は「まぁ!小学生にもなって、まだそんなこと言ってるの‼︎」と大声で言った。車内は大爆笑。

驚きと羞恥。私だって本気でなれると思ってたわけではない。そもそもそれは私の夢ではない。そう母に言わされてただけ。母が喜ぶから言ってただけ。なのに…

今思えば、祖母(姑)がいたからだろう。けど、幼い私には分からない。

多分、この時からだろう。母に不信感を持ったのは。